というわけで、tetsuyui さんから希望がありましたので、今一度、山本光学(SWANS)F502 と、ケイズラボのナイトグラスを家で比較してみました。
【左:F502, 右:ナイトグラス】
まず、どちらも「夜用のサングラス」というカテゴリの商品で、目の保護を目的としたメガネです。
「目の保護が目的」というわけで、一番重要な強度ですが、これは見ただけではわからないのでひとまずパス。
次に重要なのは見易さですね。
夜は特に視界の良さも安全と直結するので「視界の安全を最小限犠牲にしつつ、目の物理的な保護を最大限行う事」というバランスが必要で、どれだけ見易さが損なわれないか、また、どれだけ見易くなるか、がポイントとなります。
まず、レンズの明るさ的には若干ナイトグラスの方が暗い気もしますが、どちらもさほど変わらないように思いました。
透過率がどのぐらいあるのかわかりませんが、「夜用」と言うだけあって、サングラスのように明るさの減少が気になる事はありませんでした。
ただ、部屋での実験なので、実際現地で使ったらまた感じが違うかもしれません。
そして、一番違うと思われるコーティングについてです。
夜用メガネといえども所詮は透明なプラスチック。
夜に電気の付いた部屋から窓の外が反射光で見えないのと同じ現象が装着時に起こります。
この時、マルチコーティングというのが施してあると、乱反射を防いでくれて反射を少なくすることが出来ます。
ケイズラボのナイトグラスは、このコーティングがしてないのか薄いのかはわかりませんが、個人的には反射がうるさくてかなり見辛かったです。
F502 の場合、コーティングしてあるのがハッキリとわかります。
レンズに光を当てて見ると、反射が虹色のような感じになります。
そんなわけで、家でケイズラボのナイトグラスで反射がうるさい状況を作ってみて、その状態で F502 を装着してみました。
すると、F502 の方が断然に反射が少なくて良く見えます。
確かに F502 でも完全に反射が無くなるわけではないですが、逆に頭を振って反射があるかどうかを良く見ないと見えない程度ぐらいにはなります。
単にコーティングの差もあると思いますが、レンズ部分の大きさも関係あるっぽいです。
反射はレンズの正面から光が入って、顔で反射してレンズの内側に光が反射した顔が見える場合と、レンズと顔の横の隙間から光が入って反射する場合があるらしいのです。
この時、レンズが大きいと顔とレンズの隙間が狭くなるので光が横から入り辛くなる、というわけですね。
F502 の方はレンズがかなり大きくなっていて顔との隙間が少なく、ナイトグラスは普通のサングラス的な大きさなので顔との隙間が比較的開きます。
また、全てがプラスチックでできているというのも反射に影響していると思っています。
通常、メガネは購入したら必ずフィッティングを行って、ピッタリ装着できるように調整します。
こうする事で多少動いても顔からずれないようになります。
でも、フレームがプラスチックではフィッティングができません。
温度調整しながら熱湯で時間を掛ければ曲げたりできるかもしれないですが、金属と比べれば曲げるのは難しいですね。
つまり、動いていると徐々にメガネがずれてきて、顔との間に隙間が出来てきます。
そういった意味では、F502 はかなり顔のカーブを意識して作られているようで、ちゃんと顔にフィットします。
ナイトグラスでは、良くも悪くも昼用の普通のサングラスなので、顔に乗っけてるだけ、的なフィット感です。
顔の大きさには個人差があるので、これに関してはナイトグラスが私の顔の形に合わなかっただけかもしれません。
最後は値段。
F502 の方が 1,000円 前後 高いですね。
そんなわけで、反射は光源あってのものなので、光源の位置や強さによってはナイトグラスが有効な場面があるかもしれません。
ただ、自分の経験から総合して考えると、「どちらを勧めるか?」と聞かれれば「F502」と答えます。
クリアーだけでなくイエローもあるので、秋に実釣でクリアーを使ってみて、良ければイエローも試してみるかもしれません。
釣り場でなくて部屋での検証で申し訳ないですが、こんなんでどうでしょう? > tetsuyui さん